はじめに
ここでは、NVDAの操作方法を紹介します。ただし、今回はWebページを閲覧する際に必要となる操作のみを紹介し、Web以外の読み上げ、現在時刻やバッテリー情報の読み上げなど、Webページ閲覧に関係しないものは省略します。このページでNVDA操作の練習を行うことも出来ますので、ぜひ読み上げを体感してみてください。
- NVDAキー:NVDAキーは、[Insert] キーと置き換えて読んでください。
- 逆方向にジャンプ:ここで紹介したコマンドは、[Shift] キーと組合わせると、逆方向にジャンプします。
操作方法
読み上げ
NVDAをはじめとするスクリーンリーダは一般的に、まずページのタイトルを読み、次にWebページの左上(ソースの先頭)から読み始めます。
読み上げの停止 [Ctrl]
[Ctrl]を押すと、いつでも読み上げを中止できます。
停止したところから再び読ませる 【NVDA】キー+[下矢印]
一行ずつ読ませる [下矢印][上矢印]
一行ずつ読ませたい場合は、[上矢印] と[下矢印]キーで、それぞれ前の行と後の行を読みます。
一文字ずつ読ませる [右矢印][左矢印]
一文字ずつ読ませたい場合は、[右矢印]と[左矢印]キーで左右の文字を一文字ずつ読みます。
見出し 【H】
[H]を押すと、次の見出しにジャンプします。 例えば<h1>今日のランチ</h1>とマークアップされているテキストは「今日のランチ見出しレベル1」というように読み上げられます。
また、数字キー[1]~[6]はそれぞれh1~h6に対応しています。例えば[2]のキーを押すと、h2要素でマークアップされた箇所にのみジャンプします。
リンク【K】
[K]を押すと、次のリンクにジャンプします。 例えば<a href="http://www.yahoo.co.jp">ヤフートップ</a>とマークアップされているテキストは、「ヤフートップリンク」というように読み上げられます。読み上げられたところで[Enter]キーを押すと、リンク先に飛びます。
<練習タスク2>
上記リンク【K】の説明を参考にしてこのページの「目次」から各項目にジャンプし、また目次に戻ってみましょう。
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リスト 【L】・ リスト項目 【I】
[L]を押すと、次のリスト(のリスト項目の先頭)にジャンプします。順序つきリスト、順序無しリストに対応しています。また、[I]を押すと、そのリストの中の次の項目を読みます。リストに飛ぶと、「リスト6項目…」というように、そのリストの項目数も読み上げます。
以下、順序無しリストの例と順序ありリストの例です。実際に読み上げさせてみましょう。
- いちご
- りんご
- パイナップル
- 赤
- 白
- 黄色
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テーブル【T】
[T]を押すと、次のテーブルにジャンプします。テーブル内で[下矢印]キーを押すと、次の(右の)セルに移動します。セルに移動すると、「2行3 列」といったようにセルの位置と、セル内の項目を読み上げます。
また、[Alt]+[Ctrl]+上下左右キーで、テーブル内を自由にカーソル移動することが出来ます。
以下、テーブルの例です。実際に読み上げさせて見ましょう。
好き | 嫌い |
---|---|
ハンバーグ | グリーンピース |
オムライス | ピーマン |
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フォームフィールド 【F】
[F]を押すと、ラジオボタンやエディットフィールド(テキストフィールド)などのフォームフィールド(フォーム・コントロール)にジャンプ します。
エディットフィールド(テキストフィールド) 【E】
[E]を押すと、次のエディットフィールド(テキストフィールド)にジャンプします。 エディットフィールドに飛ぶと、「エディット」と読み上げられます。
以下、エディットフィールドの例です。実際に聴いてみましょう。
コンボボックス 【C】
[C]を押すと、次のコンボボックスにジャンプします。[C]でジャンプし、[Enter]キーを押した後に[上矢印][下矢印]キーでコンボボックスの値を選択できます。
コンボボックスに飛ぶと、「コンボボックス クローズサブメニュー○○(項目名)」のように読み上げられます。ラベルが正しくマークアップされているものは、ラベル名も一緒に読み上げられます。
以下、コンボボックスの例です。実際に聴いてみましょう。
チェックボックス 【X】
[X]を押すと、チェックボックスにジャンプします。チェックボックスで[スペース]または[Enter]を押すとチェックされ、もう一度押すとチェックが外れます。
チェックされていないチェックボックスは「チェックなし」、チェックされているチェックボックスは「チェックあり」と読み上げられます。ラベルが正しくマークアップされているものは、ラベル名も一緒に読み上げられます。
以下、チェックボックスの例です。
<練習タスク3>
以下のチェックボックス中にラベルが正しくマークアップされておらず、NVDAで正しく読み上げられない項目があります。どの項目でしょうか。上記チェックボックス【X】の説明を参考に調べてみましょう。
ラジオボタン 【R】
[R]を押すと、次のラジオボタンにジャンプします。 そこで[スペース]または[Enter]を押すとチェックされます。
チェックされていないラジオボタンは「チェックなし」、チェックされているラジオボタンは「チェックあり」と読み上げられます。ラベルが正しくマークアップされているものは、ラベル名も一緒に読み上げられます。
以下、ラジオボタンの例です。
ボタン【B】
[B]を押すと、次のボタンにジャンプします。そこで[Enter]を押すと、ボタンが押されます。
ボタンにジャンプすると、「○○ボタン」というように読み上げられます。
以下、ボタンの例です。
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区切り線 【S】
[S]を押すと、次のhr要素(区切り線)にジャンプします。[S]を押すと「区切り」と読み上げられます。
以下、区切り線の例です。
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画像 【G】
[G]を押すと、次のimg要素にジャンプします。 ジャンプすると、「○○(代替テキストの内容)がぞう」のように、img要素の代替テキスト が読み上げられます。
以下、画像の例です。
<練習タスク4>
以下の画像の代替テキストはそれぞれなんと読み上げられますか。上記画像【G】の説明を参考に調べてみましょう。
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ランドマーク 【D】
[D]を押すと、<div role="main">のようにマークアップされたランドマークにジャンプします。
ランドマークとは、WAI ARIAで導入された、ナビゲーションを容易にする技術仕様で、コンテンツのナビゲーション上の役割を、role 属性を用いて示しています。
このページは、ページの先頭のコンテンツを「banner」、目次のコンテンツを「navigation」、操作ガイド本文を「main」、フッターを「contentinfo」というランドマークでマークアップしています。
それぞれ「banner=大見出しランドマーク」「navigation=ナビゲーションランドマーク」「main=メインランドマーク」「contentinfo=コンテンツ情報ランドマー」と いうように読み上げられます。ランドマークを使ってページ内をジャンプすることで、広告部分を読み飛ばしだり、ページ内のどこからでもメインコンテンツに戻ったりすることが容易になります。
<練習タスク5>
上記ランドマーク【D】の説明を参考にして、ページの一番上のh1「NVDA操作ガイド」からmainに飛んでみましょう。mainランドマークが通知された直後には何が読み上げられるでしょうか。
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その他の機能
キーボードヘルプ 【NVDAキー】+【1】
[NVDAキー]+[1]で、任意のキーの機能を説明するキーボードヘルプ機能が使えるようになります。キーボードヘルプをONにした状態で[NVDAキー]+どれかのキーというように、任意のキーを押すと、そのキーの機能が説明されます。もう一度[NVDAキー]+[1]で、OFFになります
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実際にWebページを読んでみよう
たとえば「asahi.com」などにアクセスし、実際に操作してみましょう。
また、NVDAコマンド・キーボード操作の一覧表も参考にしてみてください。
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