フリー開発環境で行う

Katju88のビルド方法

 Borland 社がフリーで提供している開発環境 Delphi6 Personal を用いてKatju88をビルドする環境を構築する方法を説明します。

ダウンロードが必要なファイル

  1. Delphi6 Personal のインストール
  2.  Borland Japan より配布されている Delphi6 Personal をインストールします。

    1. Delphi6 Personalの入手
    2.  書籍の付録CD-ROMやBorlandのサイト等から入手することが出来ます。

    3. インストールキーを入手
    4.  Delphi6 Personal をインストールするためにはインストールキーを入手する必要があります。

       下記サイトより登録してインストールキーを入手してください。

       http://register.borland.co.jp/delphi_personal.htm

    5. インストール
    6.  インストーラーを起動してインストールを開始します。

    7. 【重要】Delphi にパッチを当てる
    8.  インストール後に次のアップデートパッチを 順番 に当てる必要があります。

      順番を間違うとDELPHI6\Libのファイルが消えたりするので注意が必要です。

      1. Borland Delphi 6 アップデート update2
      2. Borland Delphi 6 アップデート RTL#2
      3. Borland Delphi 6 アップデート RTL#3
       下記サイトよりダウンロードしてください。

      http://www.borland.co.jp/delphi/del6up.html

       なお、作業の詳細はサイトおよび添付文書を参照してください。

      ※ Windows XP をお使いで、アップデートパッチを当てられない場合

      を試してください。

  3. Delphi の設定
  4.  Delphi6 Personal に各種コンポーネントをインストールしてKatju88のビルド環境を構築します。

    1. Indy9 のインストール
    2.  下記URLより Indy9.0.17 をダウンロードして展開します。

       http://www.indyproject.org/download/Files/Indy9.html (9.0.17 Source code distribution)

       ファイルはhttp://www.indyproject.org/indy/downloads/Indy_9_00_17_src.zipです。
       展開後 source フォルダ内の Fulld6.bat を実行します。

       作成されたフォルダ“D6”の内容を“Delphi\Lib\Indy9”のフォルダを作りコピーします。

       Delphi6 Personal を起動して、メニュー[コンポーネント]−[パッケージのインストール]を行います。

       [追加]ボタンをクリックして、先ほどのフォルダ Indy9 から dclIndy60.bpl を選択します。

       次にメニューの[ツール]−[環境オプション]から[ライブラリ]タブを選択します。

       「ライブラリパス」に先ほどの Indy9 フォルダを追加します。

       「$(DELPHI)\Lib\INDY9」となるはずです。

       これでステップ実行でIndyのソースを追いかけることができますが、
      それが不要ならば以下のように指定します。

       「$(DELPHI)\Lib\INDY9\D6

      ※「[ ] 実行時パッケージを使って構築」はチェックを 外します

       ・・・以上でIndyのインストールは完了です。

    3. インストール後のオプション設定など
    4.  INDY9_Fixフォルダにいくつかのファイルを修正したものが入っているので、
       メニューから[プロジェクト] - [オプション] から [ディレクトリ/条件]タブを選択し、
       「検索パス」の右側の「...」をクリックし、ディレクトリ画面を開きます。

       INDY9_Fixフォルダを追加します。そして優先度を本家Indyよりに指定します。

       これで修正版が優先されます。オリジナルを書き換える必要はありません。

       コンパイルオプションの設定は、プロジェクト−オプション−コンパイラを開き、
       左下の文法オプションを以下のようにします。

       [ ]VAR 文字列の厳密処理
       [ ]完全な論理評価
       [○]拡張構文
       [○]型つき@演算子
       [○]オープンパラメータ
       [○]長い文字列を使う
       [ ]型付き定数への代入

       ○がついたところだけチェックします。

       とくにこの文法オプションの設定が大事です。例えば長い文字列〜を
      オフにすると、String型と定義された文字列が内部的にはShortStringになり、
      255文字を超えられなくなります。Katju88ではStringを多用しているので
      かなりの影響が出ます。

    5. ActiveXコンポーネントの取り込み
    6.  メニューの[コンポーネント]−[ActiveXコントロールの取り込み]を行います。

       上記の3つを選択して[インストール]します。

       次に「既存のパッケージへ追加」タブが開くので、 OK します。

       ファイル名はDELPHI\Lib\dcluser.dpkとなるはずです。

       これは Borland User Componentsとして標準的に使用するものになります。

    7. Doeコンポーネントの取り込み
    8.  先ほど作ったdcluser.dpkに、Doeコンポーネントを追加します。

       メニューの [コンポーネント] - [コンポーネントのインストール]

       実行すると、 既存のパッケージへ追加する のタブが開いているはずです。

       ソース\Doe\HogeTextView.pas

       をユニットファイル名に指定します。

       パッケージファイル名はさきほどのものになっているはずです。

        [ OK ] します。

       パッケージ - DCLUSR.dpk というウインドウが開くので、その左上の

        [ コンパイル ] を実行します。

       これでDoeコンポーネントが利用可能になりました。

  5. Katju88のビルド
    1. プロジェクトファイルを開く
    2.  メニューの[ファイル]−[プロジェクトを開く]よりつぎのファイルを開きます。

      katju88.dpr

      あるいは、このファイルをダブルクリックしてDelphi6を起動することもできます。

    3. ソースの検索パスの設定
    4.  メニューの[プロジェクト]−[オプション]をクリックして設定画面を開きます。

       ディレクトリ/条件タブを開きます。

       検索パスが空になっているので、Katju88のソースが入ったフォルダを すべて追加して設定します。右側の「...」をクリックしてください。

    5. コンパイルしてみる
    6. メニューの[プロジェクト]−[Katju88のコンパイル]([Katju88の再構築])を行います。

      コンパイルエラーが起きた場合は、作業環境が整っていません。※注意書きを見てください。

      足りないソースファイル(*.pas)があるときは以下のサブフォルダ内から探して追加してください。

       ※ 「IdHttp.pas」など先頭に「Id」がつくのはIndy9のファイルです。
      Indy9のファイルが足りないと表示されたときは「2 Delphi の設定」の
      「Indy9のインストール」が正しく行われたか確認してください。

       ※2 TTopicListViewのコンポーネントがないというエラーが出た場合は、
      TTopicListViewを先にコンパイルして、コンポーネントとして登録する必要があります。
      メニューのコンポーネントコンポーネントのインストールを選び、
      新規パッケージに追加タブの、ユニットファイル名にuntTopicListView.pas を指定、
      パッケージファイル名はTopicListView.dpk として DELPHI6\Projects\Bpl の下に作ります。
      そして、メニューのコンポーネントパッケージのインストールを選び、
      さきほど作った TopicListView.dpkを追加してチェックボックスをオンにします。
      これでKatju88のコンパイルに成功できればOKです。
      Main.TASKBARがないというエラーが出た場合も同様に、Taskbarの部分だけをコンパイル
      してコンポーネントに登録してください。

    7. コンパイルが成功したら
    8.  作業用フォルダに“katju88.exe”が出来ているはずです。

       これで無事に作業環境が整いました。


    ▼参考

    Katju88 884版

    Katju88 027系

    Katju88 20版

    Katju88kid シベ長版

    Katju88 怒龍版

    本家かちゅ〜しゃ

    monazilla.org

    http://sourceforge.jp/


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