AutoCoast : Automatic Coastline Scenery Generator
for Microsoft Flight Simulator 2004
version 0.1 (beta)

はじめに

AutoCoast は、海岸線のシーナリを自動生成するツールです。

AutoCoast は GSHHS (Global Self-consistant Hierarchical High-resolution Shorelines) を用いて海岸線を自動生成します。

必要環境

使用方法

プログラムを配置する

AutoCoast のファイルを展開して、適当なフォルダに展開してください。

ついで、GSHHS のデータファイルも展開します。これも上記と同じフォルダに置いてください。

また、BGL Compiler のプログラムファイル (BGLC.EXE) も同じフォルダに置いてください。

GSHHS データファイルから必要なデータを抜き出す

GSHHS のデータには全世界の海岸線データが入っているので、非常にサイズが大きく このままでは処理に時間がかかります。そこで、必要なデータだけを抜き出します。

AutoCoast のツールはすべてコマンドプロンプトから起動します。 「すべてのプログラム」→「アクセサリ」→「コマンドプロンプト」を開き、

  cd AutoCoastをインストールしたフォルダ名
と入力してフォルダに移動します。ついで、gshhs_extractor ツールを使ってデータを抜き出します。
 gshhs_extractor GSHHSデータファイル名 最小経度 最大経度 最小緯度 最大緯度
GSHHS データファイルには何種類かありますが、もっとも精細なデータを使うなら 'gshhs_f.b' ファイルを指定してください。緯度/経度は度単位で入力してください。

例: 日本周辺のデータを取り出すときは、'gshhs_extractor gshhs_f.b 125 150 25 50' と します。

なお、この処理にはかなりの時間がかかることがあります(数十分〜数時間)。 もし、ユーラシア大陸のデータが不要ならば、'gshhs_extractor gshhs_f.b 125 150 25 50 0' のように末尾に '0' をつけてください。これでかなり早くなるはずです。

シーナリデータファイルを生成する

シーナリデータファイルを生成します。これには autocoast ツールを使います。

引数を使って、シーナリを生成する「セル」の範囲を決めます。 「セル」は海岸線シーナリで使われるエリアの単位で、全世界の東西方向に 768、 南北方向に 512、計 768 x 512 = 393,216個のセルが地球表面上に存在します。

autocoast では、セルのX座標(東西方向)、Y座標(南北方向)の範囲を指定することで、 生成するシーナリの範囲を決定します。

 autocoast min_x min_y max_x max_y
なお、セルの X / Y 座標は以下の式で求められます。
  X = (東経 + 180) / 360 x 768
  Y = (90 - 北緯)  / 180 x 512
自分で計算するのが面倒な場合は、Coast Line Maker などのツールに計算機がついているので それを使うとよいでしょう。

コンパイルして BGL ファイルを生成する

autocoast は、シーナリデータを LWM.ASM と VTP.ASM の2つのファイルに出力します。 これは、BGL Compiler のソースファイルなので、コンパイルしてやらなければなりません。

 BGLC LWM.ASM
 BGLC VTP.ASM
これで、LWM.BGL と VTP.BGL ファイルが生成されます。 これを Flight Simulator のシーナリデータベースに登録すれば、シーナリが表示されます。

ライセンス

本ソフトウエアの利用条件は BSD Licence に従います。

本ソフトウェアは Generic Polygon Clipperライブラリを用いており、このライブラリが商用利用を禁じているため、本ソフトウェアも商用利用は禁止となります。 (このため本ソフトウェアは、厳密にはフリーソフトウェアではありません。)

Generic Polygon Clipper の Copyright 表示は以下の通り。

	Copyright: (C) 1997-1999, Advanced Interfaces Group,
           University of Manchester.

           This software is free for non-commercial use. It may be copied,
           modified, and redistributed provided that this copyright notice
           is preserved on all copies. The intellectual property rights of
           the algorithms used reside with the University of Manchester
           Advanced Interfaces Group.

           You may not use this software, in whole or in part, in support
           of any commercial product without the express consent of the
           author.

           There is no warranty or other guarantee of fitness of this
           software for any purpose. It is provided solely "as is".
なお、本ソフトウェアを使って生成したデータには、上記ライセンスは一切影響しません。

ソースコード

ソースコードは、http://sourceforge.jp/projects/autocoast/ から CVS 経由で入手できます。

制限事項

本バージョンはβ版のため、動作上問題があることがあります。

本バージョンでは、VTP ポリゴンの生成処理にまだ問題があります。生成されないポリゴンがありますし、 デフォルトの VTP ポリゴンは消去されません。

謝辞

GSHHS のデータを作成/公開されている Paul Wessel、Walter H. F. Smith 両氏に感謝します。

AutoCoast は、Alan Murta 氏作成の Generic Polygon Clipper を使用しています。

Richard Ludowise 氏作 の TDFMacros.inc と TDFHeaders.inc を使用しています。

バージョン履歴

連絡先


村上 卓弥